ニホンザルの生態
遊動生活

ニホンザルはヒトと同じく、日中に行動し、夜は寝る、昼行性の動物です。朝、夜が明けるころから活動を始め、行動範囲の森林を群れで移動しながら、食べ物 を探して食べたり、休息したりを繰り返します。そして日が暮れて暗くなるころ、その日の泊まり場が決まると移動をやめ眠りにつきます。そして夜が明けると また移動と採食を繰り返します。このような生活を遊動生活と言います。
巣はない

ニホンザルは特定の巣(ねぐら)を持ちません。毎日、泊まり場(寝る場所)は変わります。外敵に襲われにくい急斜面の森を泊まり場にします。季節や天候に よっても変わります。樹上や木の根元、岩場などで、親子や兄弟姉妹、仲の良いもの同士が数頭で身を寄せ合い、あるいは単独で、しゃがんで手足を抱えた姿勢 で眠ります。
野猿公苑の一日

野猿公苑に来るサルたちは、夜が明けるころから行動を始め、しばしの間、行動範囲の森林を移動しながら、採食や休息をしてから野猿公苑に現れます。日中は野猿公苑で エサをもらい、休息したりしてのんびり過ごします。夕方近くになると移動を始め、野猿公苑を離れ、暗くなるまで移動しながら採食します。そして、暗くなる ころには泊り場を決め、暗くなると眠りにつきます。そのような行動を毎日繰り返します。サルたちにとって野猿公苑は行動範囲の中でも、いつでも食べ物が得られる特別な場所なのです。